鉄骨造住宅と自然災害 災害に強い住まいの構造と材料
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鉄骨造住宅と自然災害 災害に強い住まいの構造と材料
鉄骨造の住宅は、鉄骨に使われる鉄板の厚みによって重量鉄骨造と軽量鉄骨造に分けられます。
その中でも軽量鉄骨造はハウスメーカーでも多く採用されていて、2×4工法と似た特徴を持ちます。
そこで特徴が違ってくる重量鉄骨造の住宅に的を絞って、どんな自然災害に強くどんな自然災害に弱いのか紹介しましょう。
まず地震の揺れに対しては、現在の鉄骨造住宅ではまず問題ありません。
地震の揺れに対する強さについては、2階建てであれば構造計算が必ず必要となるので十分な強さを備えることになります。
また平屋の場合にも鉄骨造の強さを考えれば、通常問題ありません。
もちろん平屋の鉄骨造住宅でも、構造計算を行うことが望ましいでしょう。
津波に対しては、鉄骨造住宅でもかなり厳しくなります。
2階建て住宅の1階だけが浸かるくらいの津波でも、外壁が壊される可能性があり、柱が折れてしまうことも考えられます。
同様に洪水や高潮で深く浸水した際にも、外壁や柱が損傷する危険性があります。
1階をピロティにすれば、1階までの津波や洪水などであれば被害を最小限に抑えることが出来る可能性がありますが、この場合でも流されてきた物がぶつかることで柱が曲がってしまうこともあります。
地すべりや崖崩れに対しても、鉄骨造住宅はそれほど強くはありません。
崩れてきた土砂で住宅が埋まると外壁や屋根が壊れてしまうことも多く、被害がひどくなってしまいます。
木造住宅よりも鉄骨造住宅のほうが、土砂で倒壊する危険性は若干少なくなりますが大きな違いはありません。
住まいが建っている敷地の崖崩れを考える場合は、鉄骨造住宅の基礎に杭が使ってあるか否かで受ける被害は大きく異なります。
杭が使ってあれば、地盤が多少崩れても杭が建物を支えてくれます。
しかし杭を使っていない鉄骨造住宅では、柱の足元の地盤に掛かる力がかなり大きくなるので、住宅が大きく変形したりする被害が考えられます。
強い台風に対しては、鉄骨造住宅は標準的な強さといえるでしょう。
木造より重くRC造より軽いので、強風の影響も標準的です。
ただ屋根の接続部分が弱点となりやすいので、屋根をしっかり取り付けることが台風に強い鉄骨造住宅作りのポイントとなりそうです。
同様に強い竜巻に対しても、鉄骨造住宅は標準的となります。
火山の噴火の際の飛び石に対しては、弱くなります。
鉄骨造住宅の屋根は木造住宅とさほど変わらない作りで、強さもさほど変わらないのです。
屋根は鉄筋コンクリート造ほど強くないので、飛んできた石に対する強さを比較すると弱いといえるでしょう。
住まいが飲み込まれてしまう火砕流に対しては、どの構造でも無力です。
火山灰や落雷に対しては、どの構造でも変わらないといえそうです。
大雪に対しては、鉄骨造住宅は標準的と言えそうです。
屋根部分だけの強さとしては木造と大きな違いはないのですが、その下の梁の部分は木造より丈夫です。
ですから屋根が変形しても、梁の部分が支えてくれるので被害を減らすことが出来ます。
鉄骨造の住宅は、自然災害に対しては全体的に平均的な強さを備えているといえます。
ただ台風に対しては、屋根の弱さが弱点となる可能性が残ります。
そこで屋根の台風対策を中心に考えることが、自然災害に強い鉄骨造住宅を作るポイントなのです。
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